聴覚異常

これはアスペルガー症候群に関する本を読んでいたとき、
その特徴の一つとして書かれていた事柄である。
けれど、たくさんの本を読みちらかしたので、
どの本に載っていたか定かではない。
すべての本に載っていたわけではないと思う。
とにかく本で読んで初めて、
自分が子どものころから感じていた違和感が、
「聴覚異常」と言うものだと知った。

普通の人は大勢の人がガヤガヤと話をしている場所などでも、
その時会話をしている人物の声に焦点を合わせて聞き取るとことができるらしい。
今では携帯電話の機能の一つとしても加えられている。
しかし、私はそれが出来ない。
すべて同レベルの音量で聞こえてしまう。
当然相手の話も聞きとれない。
昔から良く聞こえずに聞き返すことが頻繁にあった。
会話の流れをストップさせてしまうので、
少々しらけさせてしまうようだと気がついたのは、
自分がアスペルガー症候群だと知ってからだ。
きっとそれまでも多くの人に嫌な思いをさせてきたのだろう。

中学校までは少人数の僻地校で過ごしていたので、
都市部の高校へ進学したときは、
教室の中が異常にうるさく感じられ、
教室や廊下にいるのが辛かった。
昼食はなるべく静かな場所を探して食べていたが、
先生に教室で食べるように注意されて、
教室にいるようにしたところ、
食欲自体をなくした。
食べていなければ他の場所に行ってもいいからだ。

それも、この聴覚異常が原因だったのかもしれない。
うるさい場所での会話は今でも困る。
内容がわからなくてボーっとしてしまうこともある。
それでも、自分にはそのような特徴があると知っているだけ、
以前よりは気が楽なような気がする。

 

 

ブログに添えた文章

「これは数年前に気がつきました。
診療科目を問わず、医師に話すと、
皆さん一様に「うん、うん。」とうなずくので、
わりと良くある症状なのかもしれません」