HSP

紹介されて知り合った精神科のN医師は、
発達障害の専門家である。
同じ精神科においても発達障害については判らないと言う人も多く、
その中でもN医師は大人の発達障害のケアに力を入れているという特異な存在らしい。

「詳しい検査をしてみないとどんなタイプかわからないけれど、
おそらくあなたもアスペルガー症候群でしょう。」
と言うのがN医師の見解だった。
そこまでは自分で気がついていたことだったので
「ああ、やっぱり。」と思いすっきりしたのだが、
何度かお会いして話を聞くうち、
「あなたはおそらくHSPでしょう。」といわれ、
まったく知らない言葉だったので驚いた。

HSPとは「過敏すぎる人」と訳し、
N医師からいただいた学会で提出されたと思われる資料によると
「周囲に起こっている微妙なことを感じ取るが、
その反面同じ刺激を受けても他の人より強く反応してしまい、
疲れやすく動揺しやすい。」とある。

刺激とは視覚・聴覚などの五感と痛覚などの体性感覚、
記憶・空想などの脳の活動から起こるもの、
そして直感や霊感・第6感などの超感覚などで、
全人口の2割くらいの人があてはまるらしい。

これについてはインターネットで調べても
「ささいなことにもすぐに『動揺』してしまうあなたへ」(エイレン・N・アーロン著)
と言う本の内容しかのっていない。
これがアスペルガー症候群と絡むとどうなるか私もよくわからない。

ただ思い当たることと言えば
私は物心ついた時から体中のどこかが痛くない日がなかったのだが、
それは人より痛覚が過敏なのかも知れないこと、
霊感や直感があること、聴覚がすこしばかり過敏なことだ。
又、確かに疲れやすく、
特にいらいらしたり怒っている人が近くにいると
後から電池が切れたように動けなくなってしまう。

 

それを知って何か変化があったかと言えば

何もない。

40歳を目前にして言われても

「今までこれで生きてきたし」と思っただけだ。

私はこれを「普通」だと思ってきたし、

他の人も同じように感じるのだろうから、

傷つけないようにという意識は漠然とあった。

しかしそこはアスペルガー症候群なので

無意識に無神経なことをしてしまっただろう。

アスペだろうがHSPだろうがしていいことと悪いことは同じだ。

それを振りかざして他者を傷つけることだけはしたくないと思う。


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